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心に残る患者さん


今でも心に残る患者さん。

 以前、院長もブログ(鹿児島認知症ブログ)に掲載していたある患者さんの事ですが、私にとっても心に残る患者さんのお一人です。

その時の院長ブログはこちら。

https://www.ninchi-shou.com/entry/master-of-life

癌の末期で高濃度ビタミンに週一回通ってくださっていた。ご自分の病気をしっかりと受け止め自分の意思でしっかりと今後の治療や生き方を選択されたかた。

いつも、オシャレでハンチングの帽子がとてもお似合い。点滴を受ける時はいつも定位置のリクライニング椅子に座る。

スタッフが1番良く見える場所でいつも楽しそうに色々な話をして下さる。知識や話題が豊富で私は患者さんからたくさんの事を教わった。点滴は1.5時間程かかる為時々、腰痛を訴え姿勢を変えたりする。ある日ベッドで横になって点滴できますよどうされますか?と声かけした時に(私はこの場所が、皆んなと話が出来るからいいんだよ)と。いつもの場所を選択される。そして、パタパタと働く私達を微笑ましい笑顔で見守ってくださっていた。美味しいご飯屋さんの話や人生のお話など。

いつも奥様が付き添い通院されていたのだが、また、その奥様がとても健気に献身的にご主人のお世話をされていた。主に食事の工夫については、ご高齢ではあるがとても勉強熱心で糖質制限の中、今でも奥様が言っていた心に残る言葉は(お父ちゃんと一緒に食事が出来る事が幸せだ)とおっしゃっておられた事。当たり前の日常への感謝の心を教えて下さった。

徐々に癌の影響で呂律が上手く回らず会話が聞き取りにくくなってはきたが、お話くださる患者さんの声に必死で心と目と耳を傾けてお話を聴かせて頂いた。とてもかけがえのない時間。

そして、いよいよ病気が進行し入院となりもうお会いできないかもと思っていた。

ある日、先生に会いたいと入院中の病院から、ご家族に付き添われ来られた。歩くのもやっとで支えが必要な状態。

その時は痛み止めの影響もありかなり意識がぼーっとしてはいたが、いつもの場所で点滴を受けられた。私はNさんに点滴をするのがもしかしたら最後かもしれないというのを感じていた。

溢れ出る涙を抑えるのに必死でした。患者さんに涙を見せたくないと思うが止まらなかった。nさん、ご家族は私達に感謝の言葉をくださった。私達の方こそnさんにはたくさんの事を教わった。患者さんの人生の最期に少しでも寄り添う事が出来た事を私は一生忘れる事はないと思います。nさん、ありがとうございました。

最後まで自分の生き方を選択され、それをご家族も全力で支えていた。私達がその支えに少しでも慣れたのならとても嬉しいことです。

看護師やケアマネを経験していると、たくさんの方との出会いと別れを経験します。

その中で、たくさんの後悔を経験しました。何が私に出来るのだろうと自問自答しながら。

価値観をおしつけてはいけない。その人らしくってなんだろう。どうしてさしあげたらベストかな。と

考えながら。そして、この仕事がやはり好きだと思う。