各種点滴療法

ビタミン・ケトン療法

ビタミン・ケトン療法(高濃度ビタミンC点滴療法)についてご説明いたします。

がん細胞の栄養源は、ほぼブドウ糖(糖質)のみです。このことから近年、「がん細胞に極力ブドウ糖を与えないことが癌の治療に繋がるのではないか?」と考えられるようになっています。
がん細胞にブドウ糖を与えない食事とは、主にタンパク質と脂質を中心とした食事のことです。
炭水化物を多く摂る食事の場合、身体の主なエネルギー源は炭水化物の分解産物であるブドウ糖になります。
一方、タンパク質と脂質中心の食事だと、脂質を材料に肝臓で合成される「ケトン体」が、主なエネルギー源になります。
総ケトン体の数値が1000μmol/Lを超えると、がんの抑制及び治療効果が高まるという臨床報告があります(「ステージⅣ進行再発大腸癌、乳癌に対しタンパク質とEPAを強化した糖質制限食によるQOL改善に関する臨床研究」古川健司)。

ビタミン・ケトン療法はこのケトンの効果に着目した治療法です。

ブドウ糖とビタミンCの化学組成は近似しているため、ブドウ糖が欠乏している状態ではがん細胞は積極的にビタミンCを取り込もうとします。大量のビタミンCを取り込んだがん細胞が死滅することは、研究で明らかになっています。
ビタミン・ケトン療法とは、「①糖質制限や各種点滴によって高ケトン状態を作り出し、がん細胞を絶食状態にする②そこに高濃度のビタミンCを点滴することで、がん細胞の死滅を狙う」治療法のことです。ビタミンC以外の薬剤、主にビタミンB群やミネラルを点滴に加えることもあります。
一般的な高濃度ビタミンC点滴療法で用いられるビタミンCの量は25g〜100gですが、当院では「ケトン体を1000μmol/L以上に保つ」という前提で、ビタミンCの量を敢えて20gに設定しました。

ビタミン・ケトン療法の注意点

この治療法は、「手術・化学療法・放射線治療」というがんの標準治療と比べて極めて安全と考えられていますが、確実な効果を約束するものではありません。

また、末期腎不全や人口透析中、または大量の胸水や腹水が存在する場合には、適応とはなりません。
治療の前提として、点滴前のケトン体の数値が1000μmol/Lを超えていることが望ましいため、定期的にケトン値測定を行います。

点滴により、一過性に血管痛や眠気、または血管拡張作用による火照りや動悸を感じることがあります。その他、0.1%以下の頻度と言われていますが、高濃度ビタミンCによる溶血性貧血を来す方がおられるようです。
50g以上のビタミンCを投与するクリニックでは、事前にG6PDという酵素を調べることで溶血性貧血のリスクがあるのかを確認しています。

前述したように、当院でのビタミンC投与量は20gです。
これはケトンの制ガン効果に期待してということ以外に、治療の継続性を重視しているからでもあります。
一回投与量が多い方が治療効果も高くなるでしょうが、その分点滴時間は長くなりますし、一回当たりの点滴料金やビタミンC血中濃度測定料金、G6PDの測定料金など、その都度費用がかかります。
ビタミンCの量を20gにすると、一回当たりの費用は抑えられます。その分、サプリメントやケトンベースの食事に投資して頂きたいと考えています。

鹿児島で本件にご興味のある方は、当院までご連絡下さい。(099-297-5588)

  • 尚、ビタミン・ケトン療法は保険適応外の自由診療となります。あらかじめご了承下さい。