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【インスタグラム連動企画】頭痛の適応はない漢方薬で、頭痛を和らげる

今回はインスタグラム連動企画‼

【頭痛の適応はない漢方薬で、頭痛を和らげる】

今回ご紹介する漢方薬は、柴胡桂枝乾姜湯と真武湯。

柴胡桂枝乾姜湯には「乾姜」、真武湯には「附子」が含まれます。
いずれも身体を温めたい場合に使われる生薬です。

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【症例 40代女性 主訴 頭痛】

1年前に当院初診。初診時の訴えは、頭痛の他に抑うつ気分やめまい、肩こり、記憶力低下の自覚などであった。頭痛に対して連日鎮痛薬を内服するも効果がない、とのことであった。

自覚的な冷えなし。頭痛は拍動性なく締め付け感中心。めまいは回転性ではなく浮動性。

頚性頭痛及び頚性めまいと考え、

・ノイロトロピンで肩こり対策
・苓桂朮甘湯で頭痛・めまい対策
・葛根加朮附湯を頭痛時屯用
・星状神経節へのスーパーライザー照射で総合的自律神経対策

という対応を行ったところ、頭痛とめまいは速やかに改善した。なお、これらの症状が落ちつくと抑うつ気分も軽減された。

その後は、たまに葛根加朮附湯を飲むぐらいで落ちついていた。

初診から1年経った頃、頭痛が再燃しているとのことで来院。連日葛根加朮附湯を飲むも効果なく、仕事や家事に影響が出ていた。また、食欲低下と下痢も続いているとのことだった。

腹診で、初診時になかった心窩部の強い冷えと右胸脇苦満を頼りに、柴胡桂枝乾姜湯と真武湯を処方。

(1ヶ月後)

頭痛は天候悪化時のみたまに、というレベルに激減し、下痢は治まり食欲が出て食べられるようになったとのこと。

柴胡桂枝乾姜湯と真武湯の合方著効。

(最終処方)

・柴胡桂枝乾姜湯 2P2X
・真武湯 2P2X
・葛根加朮附湯 頭痛時屯用

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この方の身もだえするように辛さを訴える様子は、中医学用語にある「煩躁(はんそう)」のようでした。煩躁の煩はわずらわしい、躁はさわがしい、という意味です。

煩躁には、陽証であれば大青竜湯、陰証なら茯苓四逆湯というお約束処方がありますが、今回は、

・心窩部の強い冷えと下痢を頼りに真武湯
・神経過敏、人前で頑張りすぎる、時に動悸、を頼りに柴胡桂枝乾姜湯

という組み立てをご提案し、幸いにして著効が得られました😄
ちなみに、いずれの漢方薬の効能・効果欄にも「頭痛」とは書かれていません。

この方のような頭痛を鎮痛薬で追いかけても良くなることはなく、却って薬物乱用頭痛のリスクを増すだけです。頭痛以外の症状や体質に注目することが重要です。

ご参考になれば幸いです。

#ひらやま脳神経外科 #漢方薬 #柴胡桂枝乾姜湯 #真武湯 #葛根加朮附湯

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