胸部X線検査【画像診断シリーズ8】
皆様こんにちは
今回の画像診断シリーズは【胸部X線検査】
胸部X線検査は、馴染みの深い検査で誰もが
「あ〜毎年撮ってるよ、レントゲンでしょ。」
と言うくらい非常に簡便な検査の一つです。
胸部X線検査は、患者さんにとっても侵襲性(痛みなど苦痛を伴う)の低い検査です。
また放射線技師としては、まず始めに胸部X線検査を覚えると言っても過言ではないです。
しかし、胸部X線検査は医療者側としては奥が深く熟練の必要な検査の一つだと感じています。
ひと昔前は、まさに暗室でフィルムの交換や現像をしていました
今はデジタルの時代で暗室で現像することは無くなりました
最近はWi-Fi(コードレス)でX線画像も表示できるようになっているようです。
似たような板がありますが、X線を受けると瞬時にWi-Fiで画像が飛び表示されます
医療機器もどんどん進歩していきます
胸部X線検査は全体像をみる画像としては非常に有用です
しかし、先ほどお話ししたように非常に奥が深く、
放射線技師の立場としては、撮影条件や体位、最大吸気(しっかり息が吸えていること)
で撮れていること、肩甲骨は肺野から外れているかなどチェックする項目は沢山あります
また、胸部X線写真の読影に関しても熟練度、経験が必要で様々な構造物が一度に多く
観察できるので有用な検査の分、診断に苦慮する事も少なくありません
もちろん胸部X線検査で病変を疑う場合や分かりにくい場合はさらにCT検査までということもあります。
胸部X線検査はCT検査より被ばくが少ないのと短時間で終わるため、検診など広く利用されています
当院でも職場健診など様々な健診も承っております
一度ご相談くださいませ
最後に症例を1つ
33歳男性、37℃台の熱、体のだるさを訴え来院。
CRP、WBCなど炎症反応の上昇がありました。
胸のレントゲンを撮りました。
画質が悪いので分かりにくいですが、どこに病変があるか分かりますか
・・・
CTも撮っているのでCTも見てみましょう
もうお解りですか
赤マルで囲っている所が病変です肺炎ですね
よく見るとCTの位置決め画像でも分かります
胸部レントゲンに戻って・・・
ここですね
どうでしたか??
少し難しい症例でしたかね