『母と娘の認知症日記』 認知症とぬり絵
暑い毎日が続いていますがいかがお過ごしでしょうか?
くれぐれも熱中症には気をつけて下さい。 特にお年寄りは暑いと感じる感覚が衰えているので、
こまめに水分補給をされる事をおすすめします。
アルツハイマー型認知症を患っている母が、週に4日デイサ-ビスに通っています。
デイでぬり絵をしたのですが、これが素晴らしく上手で
思わず先生をはじめスタッフのみんなにも自慢してしまいました
本当に親バカならぬ、子バカなんですが・・・・・ すみません
(上が見本で下が母が色鉛筆で塗ったものです。)
私が幼い頃、母とぬり絵をしてよく一緒に遊びました。
母がよく言ってたのは、
「最初に枠からなぞって塗りなさい」、「色は同じ方向に塗りなさい」
私は不器用で上手く塗れなかったのですが、母はとても上手で綺麗に塗れていました。
アルツハイマー型認知症で今まで出来てた事がほとんど出来なくなった中、
昔とほとんど変わらず出来る事があるのですね。
先生曰く、アルツハイマー型認知症の特徴で、ぬり絵をすると
どうしても枠からはみ出して上手く塗れない方が多いそうです(視空間認知障害)。
母は凄く手先が器用で折り紙や裁縫が得意でした。あとお料理も。
たくさん得意な事があったのに今では出来なくなって来て・・・
やはり娘としては寂しく感じる事がありつつ、病気だから仕方がないと
あきらめるしかなかったのですが・・・。
母のぬり絵を見る度、昔と変わらず
『枠をはみださず』、『綺麗に同じ方向に塗られている』のを見ると・・・
なんとも言えない嬉しさと、なぜだか分からない寂しさが残りますね。
医療事務 薗田 はる恵