【勉強シリーズ】 コウノメソッドについて
今回は【コウノメソッド】について紹介したいと思います。ご存知の方も多くいらっしゃると思いますが
当院でも取り入れている認知症治療方法のひとつです。
まず初めに、コウノメソッドとは
認知症を治療する対症療法。河野和彦先生によって提唱された
認知症の診断と治療体系で認知症の陽性症状や陰性症状など
それぞれに最も適した薬剤を極力少ない副作用で処方する治療方法の事です。
コンセプトとして
①(家庭天秤法)~薬の副作用を極力抑えるために医師が定めた量の範囲で介護者が薬を加減すること。
②(介護保護主義)~患者と介護者のどちらか一方しか救えない時は、介護者を救うこと。
③(サプリメントの活用)~薬剤と同等あるいは、それ以上に効果があるサプリメントも併用する。
コウノメッソド実践医でもある当院院長も、お薬は慎重に処方しています。
その方の症状やお困り事に応じて極力副作用が出ないように少量投与から開始しています。
早めに、しっかりと抗認知症薬を服用した方が認知症の進行を遅らせられるのでは?
と思われている方が多いのではないでしょうか。
決して全てがその通りとはいきません。
他院で抗認知症薬を早めにと服用して添付文書通りの増量により副作用と気づかずに認知症悪化と
勘違いされ更なるお薬の追加で具合を悪くされて当院へ受診される方も多くみられます。
その方に適した量を適した時期に服用することが大事であることをいつも患者さんから学ばせてもらっています。
介護者の方も気づきを持つことが大事だと思います。「あれっ?もしかして副作用では?」と思う症状がみられた時は
勇気をもってお医者さんに相談することです
起こしやすい副作用としては「怒りっぽくなった」「眠気が強くなった」「頻尿になった」
「体が傾きだした」「歩き方が悪くなった」など
薬を飲みだしてからこのような変化が出てきたときには早めに相談しましょう
当院待合室にもコウノメソッド関連の書籍が置いてありますので気になる方は手に取られてみて下さい。
看護師 唐仁原